「上司部下でありながら、2人が特別に親しい間柄に見えていたのは確かです。
笹井さんは彼女の研究室に入り浸りで、自分の仕事場には顔を出さない状態が続いていました。
毎日深夜まで2人きりで研究室にいる、という話も流れていた。

CDBでは2人の関係が噂されていましたが、問い詰める人はいませんでした。
実際にCDBを動かしているのはセンター長の竹市雅俊さんではなく笹井さんでしたから、誰も触れられなかった。
そんなアンタッチャブルな雰囲気が、小保方さんを増長させていると不満を漏らす関係者もいました」(笹井氏の知人)


笹井氏は、小保方さんを「非常に豊かな発想力があり、集中力も高い」と褒めてきた。
だが、論文の大部分がコピペで書かれ、画像も捏造や改竄のオンパレードという彼女の「未熟さ」を、笹井氏は本当に見抜けなかったのか。
7月27日に放映されたNHKスペシャル『調査報告?STAP細胞?不正の深層』によれば、2012年の末に初めて小保方さんの論文を読んだ笹井氏自身が、「火星人の論文かと思った」と呆れかえっていたという。

おそらく笹井氏は、小保方さんが研究者として半人前以下であることを知っていた。
それでも、道を引き返そうとはしなかった。
むしろ「自分の力でこの女性とその研究を世界に認めさせる」と言わんばかりに、「天才リケジョ・小保方晴子」をプロデュースする道を突き進んでいった。