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2019/01/14(月) 16:51:07.85ID:pJXSeRwo9脳のストレスがどんな病気を招くのかをテーマに、専門分野を超えて
研究するプロジェクトが、兵庫医科大(兵庫県西宮市)で2月に始動する。
学内の各研究者がアイデアを持ち寄り、疲労や睡眠と、心臓病や生活習慣病との
関連性など、疾患のメカニズムを基礎と臨床の両面から解明し、予防・治療法の
開発を目指す。同大は「兵庫県の医療と産業に貢献し、新たな知見を世界へ発信したい」としている。(佐藤健介)
痛みや疲れ、不眠などで引き起こされるストレスは、血圧上昇や炎症、
自律神経や腸内細菌のバランス悪化など、さまざまな形で心身に影響を及ぼすと
考えられてきた。客観的な根拠を示そうと同大がプロジェクト化し、
2018年11〜12月に学内で共同研究者を募集した。メンバー選考を
経て、2月中旬にもプロジェクトチームが発足する。
研究対象の疾患は、心不全などの循環器疾患から糖尿病などの代謝異常、
がんや精神疾患に至るまで多岐に渡る。体内の分子を画像で観察する技術
「分子イメージング」や、長期の追跡調査なども織り交ぜ、病気の判別や
進行度を推し量る物質「バイオマーカー」を特定し、因果関係を探る。
同大などの先行研究で、睡眠の質が悪い人は食事量を調整するホルモンが
乱れて肥満や糖尿病のリスクが高まるほか、血管が硬くなることが
判明している。また、わずか一晩でも徹夜して睡眠が不足すると、
アルツハイマー病に関わるとされる脳内のアミロイドβ(ベータ)量が増える−
と米国のグループが発表。こうした成果もベースに、テーマを設定するという。
主任研究者を務める同大内科(糖尿病・内分泌・代謝科)の小山英則主任教授は
「糖尿病や高血圧は、病気の危険因子として氷山の一角。潜在的なストレスの
問題を明らかにし、発症や予後の予測を可能にするのが狙い。臨床応用を
進め、将来は企業とも連携し、医療・健康産業の発展につなげたい」と
展望を語る。
同プロジェクトの外部評価者には、理化学研究所ライフサイエンス
技術基盤研究センター(神戸市中央区)の渡辺恭良センター長が就任する。
抗疲労に関する多数の研究成果を挙げてきた立場から、「現代人は厳しい
ストレスが引き金となり、多種の疾患を発症するが、どの疾患に移行するかは
定かでない。時宜を得た試みで、世界に先駆けたチャレンジだ」と期待。
同大の野口光一学長は「医学研究の新たなステージを切り開き、医療の
進歩と健康に寄与したい」としている。
神戸新聞(2019/1/14 10:25)
https://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201901/0011978126.shtml