「ひきこもり支援施設に無理やり入所」元入所者が提訴

 ひきこもりやニートの人たちの就労支援などを行う東京 新宿区の施設に無理やり入所させられたなどとして、30代の男性が施設を運営する会社に対し、賠償を求める訴えを起こしました。

 東京 新宿区にある「あけぼのばし自立支援センター」に入所していた30代の男性は、8日東京地方裁判所に訴えを起こし、会見しました。

 それによりますと、男性は去年5月に親からの契約があったとして、本人が承諾していないのに施設の職員に自宅から連れ出され、入所させられたとしています。

 去年8月までの3か月間、外部と連絡できず、精神病院にも入院させられたなどとして、施設を運営する会社に対し、550万円の損害賠償を求めています。

 また、男性とは別に、同じ施設に息子を入所させていた親も半年間の利用料として支払った685万円の返還を求める訴えを起こしたということです。

 男性は会見で「施設の行為は許されることではない。誠実な対応を求めたい」と話していました。
 弁護団の宇都宮健児弁護士は、「子どもの将来を心配する親の不安や悩みにつけ込み、高額な支払いをさせる問題業者だ」と話しています。

 施設を運営する会社「クリアアンサー」は、取材に対し、「訴えの内容については、個人情報に当たる部分が多いため、事実関係について法廷の場で明らかにしたい」と話しています。

NHK NEWS WEB 2019年2月8日 17時07分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190208/k10011808701000.html