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“地雷対策で年間500億円以上必要” 国連が資金提供呼びかけ
2019年2月8日 11時25分

国連はイラクやシリアでの地雷除去や子どもが地雷の被害に遭わないようにするための教育に、1年間で500億円以上が必要だとして、国際社会に資金の提供を呼びかけています。

国連のデュジャリック報道官は7日の記者会見で、「地雷や小型の簡易爆弾の除去が世界各地で急ピッチで進んでいるが、新たな地雷原も見つかっている」と述べ、地雷の除去を加速させる必要性を強調しました。

そのうえで、ことし1年間に世界19か国で予定している146の事業を進めるために、5億800万ドル(550億円)が必要になるとして、国際社会に資金の提供を呼びかけました。

国連の地雷対策を担うUNMAS=国連地雷対策サービス部によりますと、イラクで過激派組織IS=イスラミックステートが撤退する際に、民家や公共施設に仕掛けた地雷の除去だけで2億6800万ドルが必要だということです。

また、アフガニスタンでは反政府武装勢力タリバンやISの戦闘員が仕掛けた地雷などで、今も毎月100人を超す人が命を落としていて、この地雷除去のために9500万ドルを要するとしています。

国連は紛争後に平和と安定を根づかせるうえで、地雷対策を重要な活動と位置づけていて、子どもが地雷の被害に遭わないようにするための教育や地雷でけがをした人たちへのリハビリなど、長期にわたる生活支援にも力を入れることにしています。

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