神経繊維は細いが、動作をするために、エネルギーをつかって
神経細胞内のナトリウムイオンを神経細胞外にくみ出して、
神経細胞外のカリウムイオンは神経細胞内に取り込んで濃縮している。
さて、ここで放射性のセシウムがあったとしたらそれはナトリウムよりは
カリウムに似ている為に、神経細胞はセシウムを細胞内に濃縮して
集めてしまう。そうして放射性のセシウムがβ崩壊をすると、
神経細胞が破壊されたり故障して、神経伝導による情報の伝達が
うまくいかなくなってしまう。心臓の筋肉の収縮を制御している
神経細胞の数は極めて少ないため、その一部でも破壊されたり
機能不全に陥ると、心臓がうまく働かなくなってしまい、
心臓の中に血液がよどんだりすると、血栓ができて、それが
ときどきちぎれて血とともに脳に行って詰まれば脳梗塞、
回り回って心臓の血管で詰まれば心筋梗塞になる。
梗塞が起こるとその周りの組織が栄養や酸素不足で壊れて
しまい脳や心臓の機能不全になる。