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タイの王女、党首相候補から一転取りやめに 国王が非難
2019/02/11 6時間前

タイの国家維持党の首相候補擁立が取りやめになったワチラロンコン国王の姉のウボンラット王女(67)
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タイの国家維持党は9日、ワチラロンコン国王の姉のウボンラット王女(67)の次期党首相候補としての擁立を取りやめた。国王が王室メンバーの政治的関与を非難する声明を発表し、これを受け入れた格好。

8日の出馬届け出からわずか1日での撤回となった。国家維持党は9日、「国王と王室の全てのメンバーに忠誠を込めて、国王の大命に」従うと述べ、王女の党首相候補としての擁立を取りやめると発表した。

国家維持党は、タイ政界で圧倒的勢力を持ったタクシン・シナワトラ元首相に近い政党のひとつ。2014年のクーデター以来続く軍事政権から民政に移管するため、3月24日に予定される総選挙に向けて、ウボンラット王女を同党の候補にするとしていた。

王女は故プミポン前国王の長女で、1972年にアメリカ人との結婚を機に王族の籍を離れ、アメリカへ移住した。離婚後にタイに戻り、王族としての活動に復帰した。
ソーシャルメディアでも活発で、タイ映画にたびたび主演している。3人の子供のうち1人は、2004年のスマトラ沖地震による津波で死亡した。他の2人はアメリカ在住。

タイ王室は表向きは政治に関与しないのが伝統で、女王の出馬は極めて異例だと注目されていた。
また、タイ王室は国民の崇敬を集め、批判されることもほとんどないだけに、選挙で王女と戦う対立候補がほかに出るかどうか疑問視されていた。
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