米マサチューセッツ工科大(MIT)は、糖尿病の患者に必要なインスリンを、飲むだけで摂取できる小型のカプセルを開発したと発表した。インスリン投与のために定期的に注射を打つ患者の負担を減らすのが狙いという。

 カプセルは直径1センチ程度。外側はプラスチックでできていて、中にインスリンを固めて作った針と小さなバネが収められている。カプセルを飲むと、胃の中でバネを覆う砂糖の筒がとけて、バネの力で針が外に押し出される。針が胃の膜に刺さり、インスリンが体内に吸収される仕組みだ。

 研究チームは、カプセルを豚に投与し、針が刺さった後にカプセルが体の外に排せつされることも確認した。

 MITは胃壁に針を刺しても患者は痛みを感じにくいとしており、今後、実用化に向けた研究を進める方針だ。

https://www.yomiuri.co.jp/science/20190215-OYT1T50144/