0001nita ★
2019/02/18(月) 12:54:32.58ID:YVQ9Rlpj9Web東奥
女性の心を持っているため、生きづらさを感じ、アルコール依存症に陥った性同一性障害の男性(37)が、依存症者の社会復帰支援施設「青森ダルク」(青森市)で、依存症脱却を目指す仲間とともに生活している。自身を理解してもらえない苦しさから自ら命を絶つことも考えたこともあったが、青森での暮らしを通して、人から受け入れてもらう喜びを感じるようになった。依存症から回復した男性は今、自立に向け前を見つめている。
福島県出身の男性は、幼いころから男であることに違和感を抱いていた。中学進学時、丸刈りになることや、男子の学生服を着ることにひどく嫌悪感を覚えていた。女性から思いを寄せられることが度々あったが、特別な感情を持つことはなかった。高校時代には女性の服を身に着ける機会が多くなっていた。
仙台市の専門学校に進学後、1人の女性と交際するようになったが、本当の恋愛感情を抱くことはなかった。30歳になり、その女性や、女性の両親から、結婚して身を固めることや、社会的に体裁が良い職に就くことを強く求められ、それが苦痛となった。女性と結婚する気持ちになれない鬱(うつ)々とした心境の中で、ウオッカなどの酒を体に流し込むようになった。飲酒の頻度は増し、徐々に体を壊すようになり入院。心と体の性が一致しない「性同一性障害」、「アルコール依存症」と診断された。
退院後、「周囲に理解されない一般社会よりも、病院の方がまし」と、故意に体を傷つけるなどして、入院したこともあった。
昨年4月、知人の紹介で青森ダルクに。共同生活を送りながら、自身の心情を語る1日2回のミーティングや、地域ボランティアなどに参加している。服装は、スカートやワンピースなどが多く、髪はシルバーに染めているが、薬物やアルコール依存からの回復を目指す7人の仲間は、容姿について何も言わない。男性を「彩希(あき)ちゃん」と親しみを込めて呼ぶ。
入所当初、男性は地域の人から、白眼視されることが多かった。「オカマ」とささやかれることもあった。しかし、最近は「きょうもおしゃれだね」「雪かきご苦労さん」と声を掛けられるようになった。
自分は受け入れてもらっている−。男性はそう感じるようになった。ずっと服用していた睡眠薬や精神安定剤も必要なくなった。
青森ダルクの笹崎正吾施設長は「性同一性障害の人が、生きづらさを感じて薬物やアルコールに走るケースは珍しくない。依存症脱却を手助けするためには、その人の存在をそのまま受け止めてあげることが大切」と語る。
男性は、図書館で司書として働くことを目指している。しかし、「この容姿、この個性を社会が受け入れてくれるだろうか」と、不安がよぎるという。
青森ダルクは、男性の意向を尊重しながら、入所を継続するか、就業を支援するか一緒に考えるという。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190218-00000004-webtoo-l02