掛け算は小学校低学年で習いますが、
「掛け算の意味」をきちんと教わるのは5~6年生の段階です。
5年生の「1あたりの数(単位数量)」とその発展形の(6年生の)
「速度」のところです。ここでの学習を経た段階で「3×4と4×3は意味が違うのだ」
ということを「なんとなく」でも、わかっていないといけません。
どちらも答えは12ですから「できる数学」の立場ではどちらも同じということ
になりますが、「わかる数学」の立場では厳密に区別されていて、掛けられる数は
「単位数量」で、掛けるほうの数は「単位数」なのです。「距離」を求める公式は、
「速さ」×「時間」であって、「時間」×「速さ」とは習いません。
ここでの理解の違いが、
中学、高校での数学的センスの有無になって現れてきます。