地方自治法では、首長が議会の議決に異議がある場合、審議をやり直す「再議」を申し立てることができる。再議では、議会側が修正案を再び可決するには、出席議員の3分の2以上の賛成が必要で、高島市長が再議に踏み切るかが焦点になっている。
高島市長は委員会後、記者団に「13日の市議会本会議後に市の方針を決めたい」と述べた。
ロープウエー構想は、大型コンベンション施設が集積し、再整備計画も進む博多港エリアの交通混雑対策として高島市長が提起。昨年の市長選で導入を公約に掲げ、今年1月には市の研究会が、地下鉄やモノレールなど八つの交通手段から「ロープウエーが望ましい」との意見をまとめた。
市はこれを受け、新年度当初予算案に検討費5千万円を計上。採算性や事業手法などの調査を予定していた。
検討費の削除案は、市議会最大会派の自民党市議団が「議会での議論が不十分でロープウエーに絞った検討は拙速」として提案。全議員60人がメンバーの特別委の採決では、立憲民主党や国民民主党で構成する野党系の市民クラブや共産党市議団などが同調し、委員長を除く賛成39、反対20で可決された。与党会派の公明党市議団やみらい・無所属の会などは反対した。
2019年03月12日11時32分
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