――正直、フェミニズムは少し怖いという気持ちがあります。
言葉が強いと、男性に届かないのでは?


 「怖がられるくらいがちょうどいい(笑)。
自ら変わろうとする男性はほぼいません。
女性にコーナー際に追い詰められないと変わらない。
それでも変わらないのだから、要求しなければもっと変わりません」
 
――勝ち取ったものもあるのですか?
 

「セクハラ、DV、痴漢を許容しない社会にしたことは大きかった。
以前はプライバシーで済まされてきましたから。
若い女性の自然な平等感覚とか、イヤなことはガマンしないという社会意識は、比べものにならないほど変わりました」
 

――女性の社会進出が叫ばれる中、多くの若い女性が憧れの職業に専業主婦を挙げるのはなぜでしょう?
 「彼女たちのキーワードは『しょせん』と『どうせ』。
小さい頃からそんな考え方を植え付けられ、競争に参入しても先は見えていると感じています。
『ならば夫を通じて社会・経済的地位を』と合理的な選択をしようとした結果でしょう。
他に希望のある選択肢が少なすぎます」