【東京】沖縄県系2世で双子の三室志帆さんと真帆さん=(18)=の姉妹がそろって東京大学理科1類に現役合格した。「長いトンネルから抜け出た」(志帆さん)「18年の人生で最高にうれしい瞬間」(真帆さん)と喜びを表す2人。苦しかった受験勉強から解放された2人は、小学校の頃に毎年のように訪れた沖縄を思い起こし「沖縄の海でまた泳ぎたい」と話し、将来は同じIT(情報技術)関連での活躍を期している。

母和代さん(46)は那覇市出身で、大学進学で上京して以来、東京在住。姉の志帆さんと妹の真帆さんも小学生の頃は母の古里の沖縄をよく訪れた。美ら海水族館にも通い、小さい頃はイルカの調教師が夢だった。

双子ゆえか、得意科目や好きな音楽の趣味も自然とそろう姉妹に、和代さんは「東大というのもうれしいが、同じように頑張って2人で合格できたのが一番の喜び」と感慨深げ。

2人は同じ高校で予備校も同じ。互いにライバル意識を持ちながら、切磋琢磨(せっさたくま)し受験勉強を乗り切った。志帆さんは「IT関連の仕事に携わりたい。美しい沖縄の海を体験できるVR(仮想現実)などを開発できれば面白そう」と話した。真帆さんもIT系志望で「沖縄もシリコンバレーのようにIT産業が盛んな場所になってほしい。何らかの役に立てたらうれしい」と語った。

12日に日本武道館で開かれた入学式には、沖縄から祖母の東蓉子さん(82)も駆け付けた。蓉子さんは、2人がまだ幼い頃は、娘の子育てを手伝うため東京に通った。「私は真帆の担当だったの。その子たちの大学入学式も見られて最高。将来を見届けるために長生きできそう」と笑顔を見せた。

2019年4月15日 11:02 琉球新報
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