【平安名純代・米国特約記者】米海兵隊が、強襲揚陸艦「ワスプ」を小型空母に見立て、最新鋭ステルス戦闘機F35Bを通常の2倍の数に当たる10機、搭載して運用する新構想を、沖縄周辺での訓練で導入していることが15日までに分かった。米海兵隊当局が本紙の取材に対して明らかにした。

F35Bは今月11日、岩国基地(山口県)所属の10機が米軍普天間飛行場に相次いで飛来。100デシベル超の騒音を計6回、上大謝名で最大115・0デシベルを記録し、周辺住民に不安や怒りが高まっている。

米海兵隊は昨年3月、F35Bの行動範囲の拡大と戦闘能力の向上を目的に、世界で初めてワスプ上で発着訓練を開始。これまで5機程度を搭載し、沖縄周辺で訓練を行ってきた。

フィリピンで1日から12日まで実施された米比の年次合同軍事演習「バリカタン」では、ワスプにF35B10機、垂直離着陸型MV22オスプレイが4機、搭載され、南シナ海上空などで訓練を展開した。

米海兵隊当局は、空母よりも機動力が高い強襲揚陸艦を「小型空母」に見立て、洋上での発着拠点にすることで「素早い展開と幅広い任務への対応が可能になる」と強調。将来的にはF35Bを最大20機に増やし、空中給油機なども搭載する見通しを示した。

米軍ホワイトビーチで停泊する米海軍の強襲揚陸艦ワスプ(左)=3月26日、うるま市勝連の米軍ホワイトビーチ
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4/16(火) 9:05
沖縄タイムス
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