オリンパス元幹部に保護観察判決 内視鏡感染で報告怠る

 精密機器メーカー・オリンパス製の内視鏡を介して院内感染が欧州で相次ぎ、同社が米政府への報告を怠ったとされる事件で、元執行役員の矢部久雄被告(62)に対する判決が22日(日本時間23日)、米ニュージャージー連邦地裁であった。スタンリー・チェスラー裁判官は保護観察1年罰金5千ドル(55万円)を言い渡した。実刑は回避した。

 起訴状によると、2012年にオランダの病院で同じ十二指腸内視鏡による施術を受けた患者22人が緑膿(りょくのう)菌に感染。矢部被告は内視鏡の欠陥を指摘する報告書を専門家から受け取りながら米食品医薬品局(FDA)に報告しなかった。

 米国でもその後、各地の病院で院内感染が発生。新聞報道で問題が明るみに出た後の15年に、同社は米国で洗浄マニュアルの改訂などの対策に乗り出した。

 米司法省とニュージャージー地検は昨年12月、米連邦食品・医薬品・化粧品法違反の罪で会社と矢部被告を起訴。会社は罰金など8500万ドル(96億円余)の支払いを命じられた。

 矢部被告は1979年にオリンパスに入社。医療事業グループの品質・環境本部長を務め、FDAへの有害事象報告を担当した。(編集委員・奥山俊宏)

オリンパスの十二指腸内視鏡の先端部をブラシで洗浄する様子=オリンパスの米子会社のウェブサイトから
https://www.asahi.com/articles/photo/AS20190523002863.html

https://www.asahi.com/articles/ASM5R4FSRM5RULZU00J.html?iref=comtop_latestnews_05
2019年5月23日17時07分  朝日新聞

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