【解説】 英保守党党首選、ジョンソン氏はゴーヴ氏敗退に安堵 ハント氏の勝算は?
2019年06月21日
ローラ・クンスバーグBBC政治編集長
うわあ。
ドラマチックな展開を期待するなら、イギリスの保守党はめったに期待を裏切らない。
安定を求めているなら、話は別だ。
保守党の党首選でボリス・ジョンソン前外相が、ダウニング街10番地の首相官邸へ向けて、巨大な一歩を踏み出して前進した。このことに驚く人はまったく誰もいない。
好きか嫌いかはともかくとして、ジョンソン氏は紛れもなくこの党首選での最大の政治スターだ。自分こそがイギリスにおけるトップの職にふさわしいと、大差をつけて同僚議員たちを説得した。
20日の議員投票では前回より多い160票を獲得した。保守党議員313人の過半数だ。
この投票結果が出たとき議事堂には、大勢がはっと息を飲む音が響いた。大勢が驚いたのは、ジョンソン氏が見事にリードしたからではなく、対抗馬争いが紙一重の接戦だったからだ。
2016年の欧州連合(EU)離脱をめぐる国民投票では、ジョンソン氏と一緒に離脱を呼びかけて全国行脚したマイケル・ゴーヴ環境相は今回、75票を獲得した。わずか10日前に、20年前のジャーナリスト時代にコカインを使ったことを認めたばかりだと思えば、善戦したといえるだろう。
しかし、かつてEU残留派だったジェレミー・ハント外相の得票数は77票。両者がぎしぎしと音を立ててしのぎを削りあうのが聞こえるかのような、大接戦だった。
(リンク先に続きあり)
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