https://twitter.com/kumikokatase/status/1154422754906501120
2019-07-25
ツイッターでの中傷投稿への法的対応事例−ネット中傷対策
http://warbler.hatenablog.com/entry/2019/07/25/195908
https://i.imgur.com/xVXTczn.png

https://i.imgur.com/VzTEZQ9.png
https://i.imgur.com/MhHfl0B.png
https://i.imgur.com/6fro1NS.png
https://i.imgur.com/HIKzC91.png
https://i.imgur.com/67q7xCM.png
https://i.imgur.com/W87VEbp.png

結果
https://i.imgur.com/c2F1So2.png
判決とその内容(2019年7月17日)

  損害賠償263万8000円

  (内訳:慰謝料200万円、弁護士費用20万円、調査費用43万8000円)

  及び謝罪文の交付が命じられました。
https://i.imgur.com/n2ENrI2.png


<判決文の主文部分のコピー>

f:id:warbler:20190725115251p:plain



※被告であるX氏は、口頭弁論期日に出頭せず、答弁書その他の準備書面を提出しなかったので、X氏が請求原因事実を争うことを明らかにしないものとして、これを自白した(全てを認めた)ものとみなされました(「擬制自白」といいます)。
 いわゆる「欠席裁判」による「欠席判決」が出されましたが、慰謝料額の認定は裁判官の判断になり、原告側の主張に拘束されないため、高額を請求しても相当でない部分については認められないことが通常です。

 この判決では請求した慰謝料200万円が認められましたが、これは裁判官が妥当な請求額であると判断した結果です。
慰謝料200万円というのは、過去のインターネット上の名誉毀損(ネット中傷)で認められた慰謝料の中では比較的高額になりますが、
投稿内容の悪質さ(原告の女性と母親という属性や研究経歴に対して愚弄の限りを尽くした嘘を創作し、さらにそれを真実だったとして流布)に加えて、
裁判を起こされて逃げてしまったX氏の不誠実な態度が裁判官の心証をかなり悪くしたのだろうと推察されます。

 担当裁判官は女性ですが、知り合いの裁判官経験者(男性)もX氏の中傷投稿を見て「これは酷い…」と絶句していたので、性別無関係に裁判官の一般的な認識による判断だろうと思われます。

 一般的に「ネット中傷」による名誉毀損に対して認められる個人への慰謝料額の多くが10万円前後であり、その程度の額では執拗なネット中傷によって心が深く傷ついた被害者は
「私の社会的名誉の価値はそれっぽっちなのか…」とさらに気落ちしてしまうでしょう。
今回の判決によって慰謝料として200万円が認められた事例を増やしたことで、少しでもネット中傷被害者への慰謝料額の底上げに寄与できればと思っています。
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account)