色丹島に水産加工場完成 プーチン氏祝う 首脳会談前にけん制か
2019年9月5日 5時37分日ロ首脳会談
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北方領土の色丹島で、最新の設備を備えた大規模な水産加工場が完成し、プーチン大統領が5日に日ロ首脳会談が行われる予定のウラジオストクから中継映像を通じて記念式典に参加しました。


色丹島の穴澗(あなま)では、北方領土を拠点にするロシア企業「ギドロストロイ」が日本円で60億円余りをかけて周辺海域で取れるサバやスケソウダラを切り身などに加工する工場を完成させました。

5日未明には、プーチン大統領が滞在先のウラジオストクから中継映像を通じて、ロシア極東の空港の完成や鉱山開発の開始とあわせて行われた記念式典に参加しました。

この中で、プーチン大統領は、「この極東地域で、給料もよい新しい職場は非常に重要だ。うまくいくと確信している」と述べて、北方領土をロシア極東の一部として開発を進める姿勢をアピールしました。

完成した水産加工場は、ドイツなどヨーロッパ諸国から最新の設備が導入され、1日当たり900トンの魚を処理することが可能で、およそ200人の新たな雇用が生まれるということです。

ウラジオストクでは、5日、日ロ首脳会談が行われる予定で、これを前にプーチン大統領は、島々は自国の領土だとする立場を示して日本側をけん制したものと受け止められています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190905/k10012064201000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_020