台風15号による停電で、養豚業が盛んな千葉県旭市では、豚舎に風を送る設備が動かなくなり豚が死ぬ被害が相次いでいて、暑さが原因とみられています。

千葉県は豚の飼育数が去年2月現在で61万頭余りと全国4位で、このうち旭市では50余りの業者が養豚業を営んでいます。

しかし、停電によって、豚舎に風を送る大型のファンや自動で餌を与える装置が動かなくなるといった影響が出ています。

このうち、清和甲地区の養豚業者では、8棟の豚舎でおよそ3000頭を飼育していますが、一時、風を送るファンがすべて止まりました。

発電機を手配して一部のファンは動かせるようになりましたが、これまでにおよそ100頭が死んでしまったということで、暑さが原因とみられています。

「清和畜産」の菅谷知男代表は「餌を与える作業は、従業員が総力を挙げて対応しているが、暑さでわれわれも厳しい状況になっている」と話していました。

豚の状況を見回った獣医師の早川結子さんは「震災の時とほぼ同じような状況で、豚も我慢の限界が来ているかもしれない。今後、病気が広がらないかも心配だ」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190911/k10012076401000.html