アサギマダラ来てくれるかな?市役所前にフジバカマ鉢植え

 秋の七草の一つで、準絶滅危惧種のフジバカマの鉢植えがこのほど、京都府長岡京市役所前に飾られた。今週末から来秋にかけて開花する見込みで、膨らんだピンク色のつぼみが秋の訪れを感じさせている。

 キク科のフジバカマは、和歌の題材に取り上げられたり、源氏物語にも登場したりするなど日本古来の野草として親しまれてきた。だが、近年は河川改修や外来種の侵入などによって数を減らしている。

 長岡京市勝竜寺に工場を持つ香老舗の松栄堂(京都市中京区)は2007年から、工場の敷地内でフジバカマの栽培に取り組んでおり毎年、鉢植えを長岡京市役所や長岡天満宮、向日が丘支援学校、京都市内の社寺などに貸し出している。今年は計98鉢を育てた。

 長岡京市役所前には2鉢が置かれた。フジバカマは、お香の原料となるなど芳香を漂わせるのが特徴で、高宮音彦工場長は「花の香りと淡いピンクの花を楽しんでほしい。蜜を吸いに飛来するアサギマダラの姿も気にとめてもらえたら」と話していた。

長岡京市役所の玄関前に置かれたフジバカマ(京都府長岡京市開田1丁目)
https://www.kyoto-np.co.jp/picture/2019/09/20190922225516fujibakama1000l.jpg

https://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20190922000126
2019年09月23日 08時30分 京都新聞