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複数の元秘書が証言「菅原一秀経産相は秘書に給与上納を要求していた」
10/9(水) 16:00配信


 9月の改造人事で初入閣を果たした菅原一秀経産大臣(57)。菅原大臣が自身の秘書に対し、給与を事務所に上納するよう要求していた疑いがあることが「週刊文春」の取材で分かった。複数の元秘書が証言した。

【写真】「うちの事務所の事情分かるでしょ」と語ったという菅原氏

 元秘書の一人が証言する。

「私設秘書だった私はある時、菅原氏から『公設秘書にしてやる』といわれたのですが、同時に『国からの秘書給料は40万円程度だ。毎月10万円は事務所に入れなさい』と寄附を要求されました」

 別の元ベテラン秘書も次のように続ける。

「『どうしても助けて欲しい』というので40万円の寄附をしましたが、その後も(菅原氏から)何度もしつこく『うちの事務所の事情分かるでしょ。寄附してくださいよ。領収書も出すから』と言われ続けました。ある30代の若手秘書は、私設から公設になった途端、その差額分を支払うよう言われ、実際寄附をしていましたが、会計処理上は収支報告書に記載されていませんでした」

 神戸学院大学法学部教授の上脇博之氏が違法性を指摘する。

「国会議員の秘書の給与等に関する法律(第21条の3)は『何人も、議員秘書に対して(略)寄附を勧誘し、又は要求してはならない』と定めています。これは、ピンハネを実際に行ったかどうかではなく、持ちかけてはいけないという法律です。今回のケースはこの法律に抵触する可能性があります」

 菅原事務所は「当時の担当者もいないので事務所では事実を把握しておりません」と回答した。

 公設秘書の給与の原資は言うまでもなく国民の血税であり、法令を遵守すべき立場の国務大臣として、菅原氏は今国会で説明責任が求められそうだ。

 10月10日(木)発売の「週刊文春」では、秘書給与ピンハネ疑惑の他、有権者の買収が疑われる贈答品リスト、政治資金規正法違反につながる恐れのある菅原事務所の裏帳簿、菅原氏による運転手への暴行、事務所のブラック体質など、「令和版 疑惑のデパート」とも言うべき菅原大臣の素顔を、10人以上の元秘書、スタッフの証言を元に5ページにわたって詳報している。

「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年10月17日号