“武装”した北朝鮮漁船団には水産庁の船では対処できない! 闇に消えた衝突の目的 
FNN 山田吉彦 2019年10月8日 火曜 午後6:30
https://www.fnn.jp/posts/00048467HDK/201910081900_yamadayoshihiko_HDK
省略が多いので詳しくは記事リンク先へ

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3行説明
・食料不足解消の為、北朝鮮は漁民を荒れた海に送り込んでいる
・行き場を無くした北の漁船が日本の“大和堆”へ
・“武装”した北の漁船の取締りは、日本の海上保安庁が対処すべし

(略)
●取り調べを受けることなく帰国した北の漁民
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●取締りを強化するロシアに対し、日本では・・・
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●日本が狙われるワケ

また、昨年、水産庁漁業取締船が北朝鮮の漁船からの中から銃で威嚇される事件が起きた。
さらに今年の8月には、海保巡視船にも銃口が向けられている。北朝鮮漁船団は、武装しているのだ。

この事件後、北朝鮮当局は、日本海の北朝鮮の漁場から不当に漁場を取り締まる日本船を排除したという内容のコメントを発表した。
大和堆も北朝鮮の管轄海域だというのだ。

海上保安庁は武器を備えているので、武装した北朝鮮漁船団に対処することもできるが、水産庁漁業取締船には武器の携行は許されていない。
水産庁は極めて危険な状況で、不法操業の取り締まりを行っているのだ。
特に今回の事案に係った取締船「おおくに」は、民間から傭船した船で、
取締管理官などの担当官以外の操船に当たる船員は民間人であり、危険にさらすことはできないのだ。

そのような状況下で今回の衝突事件が起きた。

北朝鮮漁船は取締船に接近し、急旋回の後、前方に立ちはだかった。
よけ切れなかった取締船の船首部分が、北朝鮮船の左舷と衝突した。
おそらく計画的に北朝鮮船は、漁業取締船の前を横切ろうとしたのであろう。航行ルールでは、他船を右に見る船に衝突回避義務がある。
つまり、取締船側が避けなければいけないことになる。
急に右方向から進入された取締船の船員は、動揺したことだろう。
航行安全上考えられない行動である。
そして、北朝鮮船は取締船に近付き過ぎたため、衝突に至ったようだ。

新潟の港に戻った水産庁の取締船「おおくに」
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通常、北朝鮮の漁船は一隻で行動することは無く、敢えて取締船を威嚇もしくは、挑発する為に接近してきたと想定される。
北朝鮮国内向けプロパガンダのため、日本の取締船に北朝鮮船が果敢に挑み、海域から排除する光景を撮影していたのかもしれない。
もしくは、不法操業船の活動を支援のため、一隻で取締船の行動を妨害していたことも考えられる。

しかし、北朝鮮漁船は沈み、乗員は帰国してしまったため本来の目的は闇の中へと消えてしまった。

船首部分には衝突された時の傷のようなものがみられる
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排他的経済水域では、沿岸国は漁業に係る警察権を持つことが認められている。
そこで、水産庁漁業取締船に、漁業取締だけに限定した司法警察権が与えられている。
しかし、水産庁は海上で発生した殺人や傷害、器物破損など漁業に直接かかわらない事件に対応する警察権は持たない。

今回の事象では、事故に遭った取締船の船籍国である日本の海上保安庁が検分を行い、衝突の原因を明らかにすることが望まれた。
しかし、北朝鮮側は近くに漁船団が待機していたのであろう。海に投げ出された60人の乗員を速やかに回収し退去している。
今後、北朝鮮はこの事案に対し、抗議をしてくることが予想される。その時には、映像等の証拠を整理し、正当性を主張しなければならない。

さらに今後、北朝鮮漁船の排他的経済水域への侵入は続くことになるだろう。
北朝鮮漁船の大和堆侵出は、日本海沿岸部の漁業者を苦しめているのだ。
海上保安庁を前面に立て水産庁との連携体制による厳格な対応が求められる。