2019年11月8日 20:30

紳士服大手4社の業績が悪化している。青山商事は8日、2020年3月期が創業以来初の最終赤字になりそうだと発表。コナカが同日発表した19年9月期の連結決算は最終損益が53億円の赤字(前期は4億9300万円の赤字)に拡大した。オフィス衣料のカジュアル化を背景にスーツ販売の低迷が続いている。

青山商事の20年3月期の最終損益は20億円の赤字(前期は57億円の黒字)に転落する見通し。最終赤字は1964年の創業以来初となる。ビジネスウエア事業の営業損益が赤字に転落し、撤退を決めたカジュアル衣料品店「アメリカンイーグル」に関わる事業整理損69億円も計上した。19年4〜9月期の最終損益は64億円の赤字(前年同期は1億2300万円の赤字)だった。

コナカはスーツの販売不振に加え、採算が悪化した紳士服店の土地や建物などの減損損失39億円を新たに計上した。会見した湖中謙介社長兼最高経営責任者は「生き残っていくための事業の再構築が必要だ」と危機感を示した。出資したサマンサタバサジャパンリミテッドの影響などが不透明として、20年9月期の業績予想を未定とした。

はるやまホールディングスの4〜9月期の最終損益が7億3400万円の赤字(前年同期は10億円の赤字)。AOKIホールディングスの4〜9月期も9億8800万円の赤字(前年同期は10億円の赤字)となった。
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO51959430Y9A101C1DTD000