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福島 大熊町長選 元副町長が初当選 ほとんどの住民が町外避難
2019年11月11日 0時31分福島第一

東京電力福島第一原発が立地する福島県大熊町の町長選挙は、ほとんどの住民が依然として町外で避難生活を続けるなか10日に投票が行われ、元副町長が初めての当選を果たしました。

大熊町長選挙の結果です。

▽吉田淳、無所属・新 当選 3549票。
▽鈴木光一、無所属・新 863票。

復興事業の先頭に立ってきた渡辺利綱町長が今期かぎりで引退し、新人どうしの争いとなった選挙戦は、元副町長の吉田氏が、元町議会議長の鈴木氏を破って初めての当選を果たしました。

原発事故で町民全員が避難した大熊町は、ことし4月に一部の避難指示が解除されましたが、町で生活する人は100人余りと人口のおよそ1%にすぎず、99%近くが依然として町外で避難生活をしています。

投票率は53.00%と、選挙戦となった8年前を15ポイント余り下回り、過去最低となりました。

吉田氏は「町に戻る人、戻りたくても戻れない人、新しく町に入ってくる人、みんなが融合し合わないと再生はできない。町民を守ることを大前提に町の再生にあたっていきたい」と述べました。