飛んできたドローンは敵か、味方か。
テロに悪用されるドローンへの備えを強化しようと不審なドローンを瞬時に識別する実証実験が行われました。

実証実験は、航空工学の専門家や企業などで作る民間の団体が中心となって福島県南相馬市にある実験施設で行われました。
ドローンをめぐっては、来年の東京オリンピック・パラリンピックなどで、警備や演出での活用が期待される一方、テロリストのドローンが飛んできた場合などに、瞬時にどう識別して迎え撃つかが課題となっています。

14日の実験では、位置情報の発信装置を取り付けた機体を味方のドローン、情報が得られない機体を不審なドローンとして識別しました。
1台ずつドローンを飛ばして、パソコンに表示された情報をもとに判断していきました。

実験を行った団体によりますと、国内ではドローンの飛行ルールや対応策の議論が各国に比べて遅れているということで、年度内に今回の実験結果を取りまとめ、ドローンに関する政府の官民協議会に示すことにしています。
実験を行った「日本無人機運行管理コンソーシアム」の代表で、東京大学の鈴木真二特任教授は「ドローンを活用していくうえでも悪意のあるドローンの対策を真剣に考えないといけない。オリンピックを控える中で、誰が飛ばしているかがいち早く分かるようにしていきたい」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191114/K10012177561_1911141751_1911141806_01_02.jpg
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