広島 路面電車の軌道で自動運転のバス走行実験 交通渋滞解消へ
2019年11月17日 13時21分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191117/k10012180441000.html

交通渋滞によるバスの遅れを減らそうと、自動運転のバスを路面電車の軌道内で走行させる実証実験が広島市で行われました。
この実証実験は、路面電車の軌道を活用してバスの遅れを減らすことや運転手不足を解消することを目的に、広島大学が国土交通省や東京大学、広島電鉄などと協力して、路面電車の運行が終わったあとの17日未明に実施しました。

実験中、カメラやGPSを搭載した自動運転のバスは時速15キロの速度で広島市中区の市道を走行しながら、途中で広島電鉄江波線の路面電車の軌道に進入し、公募で選ばれて体験乗車した人たちが電車の停車場所で乗り降りをしました。

広島大学は、車道が渋滞している際、路面電車の停車場所でバスの利用客を乗り降りさせることで運行の遅れを減らしたいと計画していて、実証実験ではバスが停車する際に先に止まっていた路面電車にぶつらかないよう距離が保たれているかどうかなどが確認されました。

広島大学によりますと、自動運転のバスが路面電車の軌道内を走行する実験は初めてだということです。

実験を行った、交通工学が専門の広島大学大学院の藤原章正教授は「路面電車が多く走行する中で協力しながら渋滞によるバスの遅れを解消できるよう、できるだけ早く実用化につなげたい」と話しました。