2019年12月12日 10:10福島民友新聞
東北電力は11日、取締役会を開き、原田宏哉社長(63)が退任し、後任に国見町出身の樋口康二郎副社長(62)が昇格する来年4月1日付の人事を決定、発表した。福島県出身者が東北電社長に就くのは初めて。原田氏は体力の衰えを理由に会長職には就かず、来年6月の定時株主総会の日付で非常勤の特別顧問に就く予定。
仙台市の東北電本店で記者会見した原田氏は退任理由について、分社化して送配電部門を担う東北電力ネットワークが来年4月に事業を始めることから「一つの区切りとして新たな経営体制とすることを決断した」と説明。「電力小売り自由化や原発再稼働などに一定の道筋を付けることができた」とも述べた。
樋口氏は「私の責務はグループを着実に成長させ、地域の持続的発展に貢献することだ」と抱負を述べた。経営課題として女川原発などの早期再稼働を挙げ、「安全確保を大前提に、地域の理解を得ながら取り組みたい」と話した。
樋口氏は福島高卒、東北大工学部卒。1981(昭和56)年に東北電に入社し、主に火力部門を歩んだ。常務火力原子力本部副本部長や取締役発電・販売カンパニー長代理などを経て、6月から現職。https://lin.ee/9FgScS6?utm_source=line&utm_medium=share&utm_campaign=none