ALS患者が「分身ロボット」で会議に遠隔参加 神奈川
2019年12月19日 19時24分IT・ネット
重度の障害がある人の意見を県の政策にいかそうと、回線をつないだ人型の「分身ロボット」を使ってALS=筋萎縮性側索硬化症の患者が遠隔で参加する会議が神奈川県で開かれました。
この取り組みは3年前に相模原市の知的障害者施設で19人が殺害された事件を受け、さまざまな立場の人の意見を政策にいかそうと神奈川県が開きました。
19日は、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病、ALS=筋萎縮性側索硬化症の高野元さんがはじめての会議に参加しました。
高野さんは大手IT企業の研究者などを務めていましたが、6年前にALSを発症しました。
横浜市中区の県庁と川崎市麻生区の高野さんの自宅を回線で結んだうえで、高野さんは視線でアクションを選択すると、人型の「分身ロボット」が県庁側で反応するようになっています。
高野さんは、ロボットを通じて視線でパソコンを入力するツールや、スマートフォンを使った室内の電気を入れるシステムなど、さまざまな支援ツールを紹介しました。
人型ロボットを通じたコミュニケーションについて高野さんは「文字入力に時間がかかるため、ボタン1つで合図できるので便利です」と自動音声で話していました。
県共生社会推進課の原田賢副課長は「ロボットを高野さんのように感じて、円滑にコミュニケーションをとることができました」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191219/K10012221371_1912191827_1912191840_01_02.jpg
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