0001首都圏の虎 ★
2020/02/21(金) 09:57:32.72ID:JWPellal9議会に毎年提出する大統領経済報告は、一般教書、予算教書と並ぶ「三大教書」の一つ。景気情勢を分析して経済政策の当面の方針を示す。20年の報告書は「経済を解き放つ規制緩和」や「エネルギー革命と自立」など9章で構成した。
米経済は景気拡大局面が過去最長の11年目に突入し、トランプ政権は「大いなる成長(Great Expansion)」と名付けてみせた。1930年前後の大恐慌(Great Depression)や2008年以降の世界金融不況(Great Recession)と対比した表現だ。失業率が50年ぶりの水準まで下がり、減税や規制緩和などの政策効果を誇った。
もっとも、10年間の平均成長率は年率2%台前半で、同2.9%の成長だった00年代半ばの「大いなる安定(Great Moderation)期」よりも緩やかだ。過去2番目の長期拡大だった1991年〜2001年の平均成長率は3.6%で、足元の伸び率は戦後の景気拡大期で最も低い。成長率が低速にとどまるため、資産価格などの過熱が起こらず長寿命につながっている側面がある。
11月に大統領選を控え、今回の報告書は政策効果の自賛と民主党への反論が大半となった。民主党側は政府主体の「国民皆保険」を公約に掲げる。米国の医療保険は民間部門が主体で、報告書では米国民の67%が民間保険を利用していると指摘した。無保険者が全体の8.5%いるとも分析し、規制緩和と競争促進で民間の保険料を下げて「23年までに1300万人が保険に加入できるようになる」と強調した。
米連邦準備理事会(FRB)の金融政策運営には強い不満を表明した。「米政策金利はほかの先進国に比べて高止まりしており、ドル高を引き起こして輸出減につながった」と指摘。物価変動を除いたドルの実質レートは「1973年以降の平均値に比べ7.8%も高い」とも試算した。トランプ大統領は追加利下げを執拗も求めており、今回の報告書でもFRBに圧力をかけてみせた。
2020/2/21 4:24
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55904010R20C20A2000000/