新型コロナウイルスの水際対策を強化するとして、日本に入国したすべての人に自宅などへの2週間の待機を求める対象に、26日からアメリカが追加され、成田空港の検疫所では26日、健康状態や滞在先を申告する人たちが長い列を作りました。

厚生労働省は中国や韓国、それにヨーロッパなど合わせて40か国から日本に入国する人に対し、国籍にかかわらず2週間の自宅待機などを求めていますが、26日からは感染が急速に拡大しているアメリカからの入国者も対象となりました。
成田空港では26日、アメリカからの便で到着した人たちが次々と検疫所を訪れて健康状態や滞在先、それに移動手段などを申告し、この影響で一時は100人を超える長い列ができていました。
検疫所では発熱などの症状がある場合はウイルス検査を受けてもらい、症状がない場合は自宅やホテルまで公共交通機関を使わずに移動して、入国した翌日から2週間は外出しないよう求めているということです。

成田空港の到着ロビーには、検疫などを通過した人たちが姿を見せました。
駐在先のサンフランシスコから帰国した43歳の男性は、「待機要請が始まる前に帰国することも検討しましたが満席だったために、きょうの帰国になってしまいました。アメリカでは感染が拡大し、外出などにもかなり厳しい制限がありました。日本の自宅待機の措置は当然だと思うし、しっかり守ろうと思います」と話していました。
サンフランシスコを経由して留学先のニューヨークから帰国した24歳の女性は、「滞在先として、ホテルか親せきの家と書きました。必要な措置だとは思いますが、ニューヨークでは3週間外に出られず、さらに日本でも2週間の自宅待機となります。ホテルの予約などは大変なので、滞在場所については個人任せではなく、国が明確に決めてほしい」と話していました。

03月26日 17時32分
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20200326/1000046162.html