0001砂漠のマスカレード ★
2020/03/30(月) 09:21:14.70ID:DeJK7wnm9新型コロナウイルスが世界各国に広がり、各地で外出制限や自主隔離が行われている昨今、「じつは、シェイクスピアは『リア王』や『マクベス』や『アントニーとクレオパトラ』を、疫病による自主隔離中に書いた」という話が、SNSで拡散されている。
多くの投稿は「ニュートンも、『万有引力の法則』の基礎を自主隔離中に発見した」という話もセットになっている。たとえば、こんな感じだ。
ニュートンは、自主隔離中に、万有引力を発見した。
シェイクスピアは、自主隔離中に、『リア王』を書いた。
私はと言えば、ネットフリックスでリッキー・ジャーヴェイス(英国のコメディアン)の作品をいっき見している。
無論、誰もが自主隔離中に世紀の大発見や名作を生み出せるわけではない。だが、シェイクスピアのキャリアが花開いたのは「パンデミックがあったから」という見方もできると、専門家たちは語っている。
全世界で1億人が死亡したと推計される14世紀のパンデミック以降も、ヨーロッパではペストがたびたび流行した。シェイクスピアが生きた時代のイギリスもパンデミックとは無縁ではなかった。
四大悲劇『ハムレット』『オセロ』『マクベス』『リア王』をはじめ、『ロミオとジュリエット』『ヴェニスの商人』『夏の夜の夢』など、1613年頃に引退するまでの約20年間に、数々の傑作を残した英国の劇作家ウィリアム・シェイクスピア。
『リア王』と『マクベス』、『アントニーとクレオパトラ』については、パンデミックのあった1605年から1606年にかけて書き上げたと言われている。
専門家によると、シェイクスピアは執筆ペースにムラがあり、そのキャリアの中でもこれほど豊作だった年は他にないという。そのため、シェイクスピアの創造力や集中力が最も高まり「才能が開花した時期」と認識されていると、米誌「スレート」は述べる。
米コロンビア大学のジェイムズ・シャピロ教授は著書『「リア王」の時代:一六〇六年のシェイクスピア』の中で「17世紀初頭のロンドンでは、感染症によって劇場閉鎖が相次いだ」と語っている。
この時期に、シェイクスピアは「執筆に集中するのが良いだろう」と判断したという、
「1590年代のはじめから他の劇作家とのコラボレーションが続いていたシェイクスピアは、このときやっとひとり篭って執筆に没頭できる自由を手に入れました」
また、劇場が再開されるまでに、ライバルの劇作家たちが疫病で命を落としたこともシェイクスピアのキャリアには追い風となった。なぜなら、劇場再開後は競争が減った分、シェイクスピアの才能により多くの注目が集まるようになったからだ。
ただ、この頃のシェイクスピアの私情や日常に関する資料は極めて少なく、「ロンドンで疫病が流行った時期にシェークスピアがどのような心情でいたのかは知る由もありません」とシャピロ教授は話す。
「1606年に、ドブネズミなどによってロンドンに運ばれた疫病が、シェイクスピアのキャリアにどういう影響したのかは明らかになってきています。
シェイクスピアの劇団はこの時期を境に刷新し、より質の高い観客を相手にするようになりました。その時代のトップクラスの音楽家や劇作家たちとのコラボレーションができるようになるなどの出世を果たしました」
また米誌「アトランティック」によると、当時の枢密院は、疫病の死者が「1週間に30人以上」出た場合は劇場を閉鎖すると決めていたという。
同誌によると「その様子はまるで、今日のニューヨーク州知事が、新型コロナでブロードウェイやメトロポリタン歌劇場を閉鎖したようだ」という。当時のロンドン政府も街で感染者が増えると、多数の人々がひとつの場所に密集することを懸念していたようだ。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200330-00000001-courrier-int
3/30(月) 7:00配信
https://courrier.jp/media/2020/03/25010101/GettyImages-71388252-e1585033293425-1600x900.jpg
https://www.youtube.com/watch?v=u5SPgsdeOvw
ロミオとジュリエット/サントラ盤
https://www.youtube.com/watch?v=uYA-EqBqWLQ
「 A time for us ロミオとジュリエットより Romeo and Juliet」