秋の「北海道物産展」に向け、全国の百貨店やスーパーなどからバイヤー約2000人が札幌に集まる6月の商談会の中止が決まった。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、主催者の北海道などが9日発表した。道内340社が出展を予定しており、「屋内に大勢の来場者が密集する環境が発生する」と判断した。

 中止が決まったのは、6月9、10の両日、札幌市内で予定されていた「北海道産品取引商談会」。加工食品などの販路拡大を目的として、道と道貿易物産振興会の主催で年1回開催してきた。

 出品される商材は弁当やコロッケ、スイーツといった加工食品のほか、アイヌ工芸品なども。昨年は982社計2195人のバイヤーが来場した。主催者側によると、商談会後に道内の取引先を回るバイヤーが多いが、今年はバイヤーが出張を自粛する傾向もみられるという。

 集客力の高い北海道物産展は各地で開催され、物産展を主要な販路とする道内の食品関連企業が少なくない。道内での感染拡大の影響で2月以降、中止が相次ぐと、道内企業が過剰な在庫を抱えるなどの問題が起きた。

 首都圏や近畿圏などでの感染拡大を受け、物産展の中止は5、6月も続くとみられている。6月の商談会は秋の物産展で扱う商品について交渉や相談を行う場となるだけに、商談会中止の影響は大きそうだ。

4/9(木) 16:54配信
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