武田薬品工業は、新型コロナウイルス感染症の治療薬である血漿(けっしょう)分画製剤の開発に向け、血漿分画製剤領域や生物学的製剤の開発などに強みを持つ米国、欧州のバイオ企業と提携契約を結んだ。新型コロナ感染症の重篤な合併症のある患者に対する治療薬として、血漿中のウイルス抗体を活用した「高度免疫グロブリン製剤」の開発を進める。

提携したのは、CSLベーリング(米ペンシルベニア州)や独バイオテストなど5社。開発に必要な血漿の採取から治療薬の開発、臨床試験の実施、さらに製造までを一体的に進めていく。

新型コロナ感染症治療用の高度免疫グロブリン製剤には、新型コロナ感染症から完全に回復し、新型コロナウイルスの抗体を多く持つ患者の血漿が必要となる。さらに採取した血漿中のウイルスを不活性化、除去するといった特殊な処理により、高度免疫グロブリン製剤を作製する。

(2020/4/9 05:00)
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00554523
https://d1z3vv7o7vo5tt.cloudfront.net/small/article/img1_file5e8daa6b5a2c4.jpg