新型コロナウイルスの感染拡大を受けて設置された厚生労働省の専門家会議のメンバーである北海道大学の西浦博教授は9日、東京都の小池百合子知事が出演して新型コロナウイルスの情報などを生発信する「東京動画」に出演した。

 人と人の接触を8割削減できれば感染を大幅に抑えられる、との見解を示してきた西浦教授はこの中で「この感染症は平均すると1人当たりが2.5人に二次感染させる。接触の削減は、本当は6割程度で済むが、今の流行は性的接触を含めて介入しにくい部分でも伝播(感染)が起こっている。そういう介入しにくい部分の接触を他で補填(ほてん)することを視野に入れて全人口で8割削減できるとコントロールできる」との見解を示した。

 また、7割削減との効果の違いについても「7割だと抑制までに時間がかかってしまうことが問題。8割くらい削減できると、感染の数が減るまでに2週間。7割だとそれが1か月以上かかってしまう。さらに観察のタイムラグがつくので8割だとだいたい1か月で物事が終わるのに対して、7割だと2カ月程度かかってしまう。大きく異なる結果となってしまう」と言及した。

 西浦教授はまた「東京都は今感染者が増えているが、ハイリスクの場が決まっている。ハイリスクの職種で営業停止というものを要請することを含めて対応することが必要だ」と指摘。一方、「社会の機能は維持していいと考えていますので、接触を回避しながらも医療、物流、インフラ、食料品店はこれまで通り営業して(良い)」と述べた。

4/9(木) 19:07配信
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