新型コロナウイルスの感染者が福岡県内で急増している。緊急事態宣言が出ている7都府県に感染者が多い北海道、愛知県を加えた9都道府県の人口100万人当たりの人数を比較したところ、12日時点で70・9人になり兵庫県(68・4人)を抜いて4番目に多くなった。宣言発令から14日で1週間。小川洋知事が新たに打ち出した休業要請などの対策で感染拡大に歯止めがかかるかが焦点となる。

福岡、兵庫両県以外の100万人当たりの人数は、@東京都149・6人A大阪府92・0人B千葉県75・5人E神奈川県59・3人F埼玉県55・0人G北海道50・5人H愛知県43・0人。福岡県の2日時点の感染者は2番目に少ない19・6人だったが、7日の宣言発令を挟む10日間で3・6倍に。この間の増加率としては9都道府県中最も高かった。

県内では福岡市や北九州市の病院や福祉施設など、少なくとも5例のクラスター(感染者集団)が発生し、感染者拡大の要因になっている。問題は感染経路が不明な感染者も増えていることだ。県などによると、12日時点の362人のうち約半数は不明で、夜の繁華街で感染が広がっているとの指摘もある。

潜伏期間や検査期間を踏まえると、現在表面化している感染者は3月後半から4月初めごろに感染したとみられる。宣言による外出自粛などで一定の効果が出るとしても1週間後以降となる見込みで、福岡との往来も多い周辺地域も含め今後感染者が一気に増える可能性がある。

福岡県医師会の稲光毅理事は「最近は福岡市内だけでなく県内全域に広がりつつある。今は感染者数がそれほど多くない地域でもできるだけ人と人の接触を減らすなど注意が必要だ」と指摘する。【平川昌範】

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2020年4月13日 21時18分 毎日新聞

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