国営メディアを使って不買運動を促したりする対象となり得る品目も
追加措置は中国の反発に対する豪州の出方次第と関係者
中国とオーストラリアが新型コロナウイルスの発生源を巡り対立する中で、中国は豪州産のワインや魚介類、オートミール、果物、乳製品の輸出を標的とする可能性がある。事情に詳しい関係者が明らかにした。

  中国当局は品質検査やダンピング(不当廉売)調査、関税を強化したり、通関を遅らせたり、国営メディアを使って消費者に不買運動を促したりする対象となり得る品目の一覧をまとめた。非公開で協議が進められているとして関係者が匿名を条件に語った。

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  豪州は新型コロナの発生源についての調査を20カ国・地域(G20)首脳への書簡で働き掛けたほか、野生動物の生鮮市場への国際調査を促し、中国の不興を買っている。

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  関係者によると、中国側は最終決定に至っておらず、追加措置は中国の反発に対する豪州の出方次第だという。中国は貿易に関する措置と豪州による新型コロナ関連の調査呼び掛けとの関係を公に認めるつもりはないと関係者は話した。

  バーミンガム豪貿易・観光・投資相のオフィスはコメントを控えた。

  中国外務省は豪産品一覧に関する質問に対し、特定の問題についてではないとしながらも、「豪州と中国側が会合を持ち、2国間関係を改善させ、互いの信頼を深め、さまざまな分野の実務協力のため好ましい条件と雰囲気をつくる措置をさらに講じることができるよう望んでいる」などとコメントした。 

原題:China Mulls Targeting Australian Wine, Dairy on Coronavirus Spat、China Considers More Economic Pain for Australia on Virus Spat(抜粋)

(最終の2段落に中国側のコメントなどを追加して更新します)

2020年5月19日 16:16 JST 更新日時 2020年5月20日 8:38 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-05-19/QAKF6AT0AFB701