福井県美浜町菅浜の海岸にクジラの死骸が漂着しているのが5月21日、見つかった。
死骸はナガスクジラ科で体長約12メートル。
日本鯨類研究所(東京)などによると
「同科の中で漂着数の多いミンククジラではなく、福井県内に漂着したものとしては初めての種類だろう」としている。

同研究所などによると、データのある1996年以降、全国で漂着したのは約3400頭。
そのうちナガスクジラ科は約300頭で、その多くはミンククジラだという。
同科の県内漂着はミンククジラが3頭、ザトウクジラ1頭。

同研究所によると、顔や尾びれが海面に漬かり種類を判別できないが、腹部の縦模様などからナガスクジラ科と断定。
体長や胸びれの形状からミンククジラやザトウクジラではなく、
「漂着が国内で1例しかないシロナガスクジラの可能性は低いが、全国でも珍しいクジラであるのは間違いない」とした。

今回発見された場所は、水晶浜海水浴場から南へ約2キロ地点。
21日午前4時45分ごろ地元漁師が沖合に死骸が漂流しているのを見つけ、約8時間後に敦賀海上保安部が漂着を確認した。
菅浜に住む50代男性は「3メートルぐらいのクジラはよく網にかかるが、このサイズを見るのは初めて」と話していた。

町は腹部にガスがたまり爆発する危険性があるため、経過観察しながら今後の対応を決める。

写真:美浜町菅浜の海岸に漂着したクジラ
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以下ソース:福井新聞 2020年5月23日 午前7時10分
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1090970