新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いてきたとして、愛知県は22日、遊園地やテーマパーク、ネットカフェ、パチンコ店などの休業要請を解除した。
しかし、すでに営業を再開したり、再開したものの再び休業したりする施設が相次ぎ、関係者らは「県の方針に振り回された」と困惑を隠せない。

県によると、最初に一部施設への営業自粛要請を解除した今月15日から1週間が経過したが、
県内の新規感染者数、陽性率、入院患者数とも判断基準となる指標を大きく下回っており、感染防止対策を徹底した上で、再開できると判断したという。

テーマパーク「レゴランド・ジャパン」(名古屋市港区)は19日に「22日からの再開」を発表したものの、20日に県から改めて休業要請があり、延期を発表したばかり。
二転三転した対応を知らず、客が誤って来園した場合に備え、スタッフやキャラクターがこの日朝から、入場ゲートで待機。
トーベン・イェンセン社長(54)は「22日の再開予定を延ばした時は、すごく落ち込んだ。再開を楽しみにしてくれている来園者に申し訳ない気持ちでいっぱい」と話した。23日に再開するという。

愛知県蒲郡市の複合リゾート施設「ラグーナテンボス」は15日からの一部自粛要請解除を受けて、県内在住者に限定してテーマパーク「ラグナシア」を22日に再開することを決めた。
しかし、県から20日に「遊園地は休業要請対象」と指摘され、21日に再開延期を発表。さらに22日の休業要請解除を受け、23日から再開することにした。

一方、17日に営業を再開していた県営公園の愛・地球博記念公園(長久手市、モリコロパーク)内の遊園地「ファミリー愛ランド」は22日に休業し、再び23日の開業を決めるなど施設側の対応にばらつきが出た。
ある遊園地の関係者は「開業するには従業員を集め、飲食を仕入れる準備と多大なコストがかかる。愛知県の方針に振り回されっぱなしで、事業者の苦労を県が分かっているとは到底思えない」と話した。

こうした状況について大村秀章知事は22日、記者会見で、「県側の対応に問題はなく、混乱も生じていない」と語り、営業再開は業者側の責任との認識を示した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5b621a26d478529100b56ef6ce4bec234d21876c