【新華社北京5月23日】中国人民政治協商会議(政協)委員で衛星測位システム「北斗(BDS)」のチーフデザイナー、楊長風(よう・ちょうふう)氏はこのほど取材に応じ、同システムがさまざまな分野でサービスを提供し、より多くの国際協力を通じて世界に利益をもたらすとの見解を示した。

 楊氏は「北斗」システムが運輸や農業、漁業、防災、災害救援などの分野で使われているほか、中国の70%以上のスマートフォンユーザーにサービスを提供し、人々の暮らしの利便性向上に寄与していると指摘。現在、世界の半数以上の国で「北斗」システムが利用されており、同システムが今年完成すれば、サービスが世界の隅々まで行き渡るようになると強調した。

 楊氏はさらに、機能を増強した「北斗」システムがメートル、デシメートル、センチレベルの高精度かつ高完成度のリアルタイム測位サービスを提供できると述べた。

 中国は6月に「北斗」システムの最後の衛星を打ち上げ、同システムを完成させる予定だ。最後の衛星は既に四川省の西昌衛星発射センターに運び込まれている。

新華社通信 2020/5/23 12:19 (JST)
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