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毎日新聞
家族への思いがバス車体に コロナで中止の写生大会、代替コンクール入賞作品
入賞作品を写したシートをバスの車体に貼る甲府青年会議所のメンバー=山梨県甲斐市内で2020年6月21日、山本悟撮影
子どもたちが自宅で描いた絵画のコンクール作品を車体に貼ったラッピングバス(路線バス)が運行されることになり、山梨県甲斐市の山梨交通敷島営業所で21日、貼り付け作業が行われた。新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛により中止された写生大会の代替コンクールだが、家族の様子や見慣れた風景など、普段の日常生活の尊さが実感できる作品が目立つ。【山本悟】
従来のイベントは、今年44回目の開催予定だった「山の都親子ふれあい写生大会」。第1次オイルショック(1973年)後の経済回復期に親子関係の希薄化が指摘され、親子が触れ合う機会を作ろうと、77年に甲府青年会議所が始めた。毎年甲府市内などで写生大会を開催し、作品はショッピングセンターで展示された。
ところが今年は、新型コロナウイルスの影響で5月上旬に予定した写生大会を実施できず、コンクール形式に変更。家庭で描いた小学生や園児たちの作品を募ったところ、県内だけでなく東京都や長野県などから158人の応募があり、22点が入賞作品に選ばれた。
作品は、畑の前で笑顔の両親の姿や、家族の食事風景、それに青空に浮かぶ冠雪の富士山や、寄り添って泳ぐつがいのコイなどを色とりどりに描写。姉妹で楽しそうにブランコで遊ぶ、ほほ笑ましい姿も描かれている。
入賞作品のバスへのラッピングは初の試みで、22日から7月26日にかけて甲府、甲斐、中央の各市と昭和町を巡回。応募の全作品は29日から7月5日まで中央市のオギノリバーシティショッピングセンターで展示する。
企画・運営を担当した同会議所の竹野満男さん(38)は「子供たちの絵は、普通に暮らせることが、いかに幸せか、を改めて気づかせてくれる」と話した。問い合わせは同会議所
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