感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎教授は「数だけ見ると緊急事態宣言が出される前のことし3月下旬の状況に似ているが、多くの割合を20代から30代の若い世代で軽症の感染者が占めている点と、海外から戻ってくる人が少ないという点が大きく異なっている。東京では、複数の夜の街で感染が確認され始めていて、夜の街から別の夜の街へ、感染が広がっている状況があるのではないか」と指摘しました。

そのうえで「今後、7月、8月にかけて海外との行き来への制限などを解除する動きが広がってくると思われるので注意が必要だ。今は感染拡大の次の波に備えて医療や検査の体制を整える大切な時期なので、ここで感染が広がってしまうと必要な対策がとれなくなるおそれがあり懸念している」と話していました。

そして「東京など、感染の状況が思わしくない地域では、地域単位で、今よりも強い要請や対策を検討すると同時に一般の人たちも感染対策なしに夜の街に行かないことや、少しでも体調が悪ければ、特に繁華街などで出歩かないことを心がけてほしい」と注意を呼びかけました。