ミツバチ大量死の一因と指摘されるネオニコチノイド(ネオニコ)系農薬への規制を強化するため、環境省は新規に登録される農薬の安全性審査の対象となる影響評価生物に、野生のミツバチを追加する方針を固めた。農林水産省も今年4月施行の改正農薬取締法で、影響評価対象に飼育用ミツバチを加えたほか、農薬の容器に被害を与えない使用方法を表示することなどを義務付けた。ネオニコ系農薬の製造や使用方法が制限されることになる。

 ネオニコ系農薬は、防除効果が高い一方でヒトへの毒性が弱く効果が持続することから、イネなどの害虫となるカメムシの防除目的で1990年代ごろから国内外の水田などで広く散布されてきた。作物や水田の水などから昆虫が体内に取り込むと、神経系の働きを阻害する効果がある。

https://mainichi.jp/articles/20200627/ddp/001/040/001000c