リニア中央新幹線をめぐり、先週、静岡県の川勝知事とJR東海の金子社長が会談したあと、川勝知事がJR側が着手を急ぐ準備作業は認められないという考えを示したことについて、赤羽国土交通大臣は30日の記者会見で、JRから開業時期が遅れるという報告はなく、現時点で2027年の開業予定に変更はないという認識を示しました。

リニア中央新幹線はJR東海が2027年の開業を目指していますが、静岡県内のトンネル工事は、水資源への影響を懸念する県が着工を認めていません。

先週26日には川勝知事と金子社長が会談し、川勝知事は会談後の記者会見で、JR側が着手を急ぐ工事の準備作業は認められないという考えを示しました。

これについて赤羽国土交通大臣は記者会見で「知事の会談での発言と、その後の会見での発言が異なっていたとJRに受け止められ、混乱が生じて、JRが静岡県に改めて確認中だと聞いている。そのやり取りについて、私から申し上げる立場にはない」と述べました。

そのうえで赤羽大臣は「JR東海は、会談後も開業が遅れるとの認識は示していないし、国にもそうした報告はない。現時点で2027年開業の予定は変わっていないと承知している。リニア中央新幹線の早期実現と、建設に伴う水資源と自然環境への影響の回避と軽減を同時に進めることが重要で、国としても必要な調整を行っていく」と述べました。


NHK 2020年6月30日 13時42分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200630/k10012489131000.html