東京都で2日、新たに107人の新型コロナウイルス感染者が報告されたことが、関係者への取材で分かった。感染者数が100人を超えるのは、154人だった5月2日以来。5月25日の緊急事態宣言解除後では最多。小池百合子知事は臨時の記者会見を開き、専門家からの意見を踏まえ「都内は『感染拡大要警戒』の段階にある」と呼び掛ける一方、現時点での休業要請などの措置には否定的な姿勢を示した。 (岡本太、松尾博史)
 小池知事によると、107人のうち、29人が接待を伴う飲食店で働くいわゆる「夜の街」関連。9人は家庭内感染、7人が友人などとの会食での感染。高齢者施設や病院内での感染が11人だった。年代別では20−30代が71人で66%を占めた。知事は退庁前、休業要請について「まず、効果のほうを考えたい。有効性、それから、社会的な、影響等々も考えたい」と語った。
 都内の1日あたりの感染者数は緊急事態宣言解除前後から、一時は1桁まで減ったが、6月に入って再び増加傾向に。6月24日には50人を突破し、7月1日の時点では6日連続の50人超の67人となり、累計で6292人となっていた。都内の最近の感染者は20〜30代が多く、新宿や池袋など、夜の繁華街関連の感染判明が相次いでいる。
 都内の感染者が最初に100人を超えたのは4月4日の118人で、ピークは同17日の206人だった。
 また小池百合子知事は2日午前、「集団検査もあり、陽性者数は今後も増えていく可能性はある。医療の充実でカバーしながら、どのようにして市中に感染を広げないかをしっかりやっていく」との認識を示した。

東京新聞 2020年7月2日 21時14分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/39361