再開するアウシュビッツでは、新型コロナウィルス感染拡大防止のために、新たな消毒ゲートを入り口に設置する。消毒ゲートはポーランドのシレジア工科大学とポーランドのスタートアップ企業によって開発された。科学者たちによってデザイン、開発された消毒ゲートでは一人ずつ通ると全身が消毒され、新型コロナウィルスの感染拡大防止のために病院施設などでも導入されており、今回、アウシュビッツ・ビルケナウ博物館と共同で製作。消毒ゲートは無人で完全自動で、訪問客は一人ずつゲートを通るだけでセンサーが察知し消毒されるので、博物館の職員が訪問客との接触を極力回避することができる。アウシュビッツ・ビルケナウ博物館での採用が博物館での最初のこの消毒ゲートの導入となる。アウシュビッツ・ビルケナウ博物館の館長のCywinski氏は「新型コロナウィルスの感染拡大防止のための革新的な消毒ゲートは今後の観光地でのニーズにも応えていくでしょう。アウシュビッツが初めての導入になることが嬉しいです」と語っている。7月1日から再開されるが、入場人数の制限、見学時のソーシャルディスタンスの確保も要求されている。
今回、アウシュビッツ・ビルケナウ博物館に新たに消毒ゲートが導入された。アウシュビッツ絶滅収容所の目的は「労働を通じた絶滅」だった。欧州中から移送されてきたユダヤ人らが、アウシュビッツ絶滅収容所に到着すると、まず「選別」が行われ、労働に適さない老人や子供は、そのまますぐに「シャワー室」という名前のガス室に「消毒をする」という理由で送られて殺されていった。働けると判断された者たちも「消毒をする」と言われ、裸にされて本物のシャワー室で水を浴びさせられ、ボロボロの囚人服と靴を渡されて、身体中の全ての毛を全て刈られて、囚人番号の入れ墨を入れられ人間性と尊厳の全てを奪われた。収容所ではガス室で殺されるという噂は移送される前からユダヤ人たちの間では知られていたため、働けると判断された者たちもシャワー室で水が出てくるまでは恐怖に怯えていた。
https://news.yahoo.co.jp/byline/satohitoshi/20200624-00184903/