新型コロナウイルスについて4日、山形市の30代無職女性と、南陽市の20代団体職員男性の感染が新たに確認された。県内での確認は5月4日以来、2カ月ぶり。ともに県内の感染症指定医療機関に入院している。

 山形市によると、女性はフィリピンから帰国し、千葉県の成田空港検疫所で2日に受けたPCR検査で陽性と判明。無症状という。2日は成田空港から市内の自宅まで乗用車で移動し、どこにも立ち寄らず自宅待機していた。濃厚接触者は空港に迎えに来た人とその関係者計2人で5日以降にPCR検査を受ける。3月下旬以降、日本とフィリピン間の出入国は特別な事情を除いて制限され、仕事や観光目的での渡航は原則できない。

 県によると、南陽市の男性は6月27〜29日に東京の友人(7月3日に東京都で感染確認)と県内外で行動。仕事を終えた30日夜に発熱や咳などの症状が出た。7月1日は仕事を休み、医療機関を受診。自宅療養後の3日に感染症外来を受診し、4日に陽性と分かった。県衛生研究所以外で行ったPCR検査で陽性が確認された初のケース。症状は軽症とみられる。男性の濃厚接触者は家族や職場の同僚ら少なくとも6人といい、順次PCR検査を行う。

 山形市の女性は成田空港検疫所での検査で感染が分かったことから、県内での感染確認者としてはカウントされず、4日現在、県内の感染者は1人増の計70人となった。県内での入院者については、この女性も含まれ、既に入院中の1人と合わせ計3人となる。

山形新聞 2020年07月05日 09:17
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