朝日新聞デジタル

 香港の民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏が6日、朝日新聞などの取材に応じ、「香港という私たちの家を守るため全力で頑張りたい」と述べ、香港の自由を守るための運動を今後も続ける考えを示した。反体制活動を取り締まる「香港国家安全維持法」の施行を受けて活動を事実上、休止しており、動向が注目されていた。

 周氏が所属した政治団体「香港衆志」(デモシスト)は、6月30日に国安法が施行される直前に解散を公表した。周氏は取材に「デモシストとしての活動はなくなったが、個人として香港の民主主義や自由を求める信念が大事だ」として、国安法の施行に反対する考えを改めて示した。

 周氏は今後の具体的な活動計画については、香港情勢の変化が激しいことを理由に未定だとした。一方で「国安法によって、私を含む多くの香港市民が逮捕される可能性がある」と述べ、不安を隠さなかった。

 周氏はツイッターやフェイスブックを頻繁に更新し、支援を求めるメッセージを日本語で投稿していたが国安法施行後はほぼ休止した。

 周氏は昨年、デモ参加者をあおって警察本部を違法に包囲させたとして起訴された。8月5日にも判決が言い渡される見通し。周氏は「収監されるかもしれないという心の準備もしている」と語った。

https://www.asahi.com/amp/articles/ASN766HQ1N76UHMC004.html