2020年7月8日 7時29分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200708/k10012502981000.html

気象庁は岐阜県と長野県の複数の市町村に大雨の特別警報を発表しました。5段階の警戒レベルのうち最も高いレベル5にあたる情報で最大級の警戒が必要です。気象庁は、周囲の状況を確認し、避難場所までの移動が危険な場合には近くの頑丈な建物に移動したり、外に出るのがすでに危険な場合は建物の2階以上で崖や斜面と反対側の部屋に移動したりするなど、少しでも命が助かる可能性が高い行動を取るよう呼びかけています。

気象庁によりますと、九州から東北にかかる前線に暖かく湿った空気が流れ込んで大気の状態が非常に不安定になり、この時間は東海を中心に雨雲が発達しています。

岐阜県下呂市金山では、午前7時までの1時間に41ミリの激しい雨が降りました。

今月3日の降り始めから8日午前5時までの雨量は、岐阜県下呂市萩原で690ミリ、長野県の御嶽山で826.5ミリ、長野県の上高地で432.5ミリに達する大雨となっています。

気象庁は、午前6時半と午前6時43分に岐阜県と長野県の複数の市町村に大雨の特別警報を発表しました。5段階の警戒レベルのうち、最も高いレベル5にあたる情報です。

これまでに降った大雨で、数十年に一度しかないような甚大な被害の危険が迫っているとして、気象庁は土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に最大級の警戒を呼びかけています。

また、九州から東北にかけてこれまでの雨で、川の水位が高い状態が続き福岡県、佐賀県、鹿児島県、広島県、滋賀県、和歌山県、岐阜県、宮城県では「氾濫危険水位」を超えている川があります。

また、土砂災害の危険性も非常に高まっていて、福岡県、佐賀県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、愛媛県、大阪府、滋賀県、奈良県、和歌山県、京都府、岐阜県、愛知県、静岡県、長野県では「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。

前線が停滞する影響で、西日本から東北は9日にかけて、局地的に
1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降って大雨となるおそれがあります。

9日朝までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▽東海で300ミリ、
▽九州南部と近畿で200ミリ、
▽関東甲信で180ミリ、
▽四国で150ミリ、
▽北陸で100ミリと予想されています。

また、10日朝までの48時間の雨量は、
▽東海で350ミリから450ミリ、
▽近畿で250ミリから350ミリ、
▽九州南部で200ミリから400ミリ、
▽四国と関東甲信で200ミリから300ミリ、
▽九州北部で150ミリから250ミリ、
▽北陸と東北で100ミリから150ミリと予想されています。

大雨の特別警報が発表された岐阜県と長野県の市町村では、土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に最大級の警戒が必要です。

気象庁は、周囲の状況を確認し、避難場所までの移動が危険な場合には、近くの頑丈な建物に移動したり、外に出るのがすでに危険な場合は、建物の2階以上で崖や斜面と反対側の部屋に移動したりするなど、少しでも命が助かる可能性が高い行動をとるよう呼びかけています。

このほか、九州から東北にかけても土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に警戒して下さい。

(以下省略)