ストッキング・タイツ製造のアツギ東北(青森県むつ市)が、全従業員1050人の3分の1に当たる約330人の希望退職者を募っていることが7日、同社への取材で分かった。新型コロナウイルスの感染拡大が一因となり、需要回復の見通しが立たなくなった。
 女性を中心としたパートや契約社員約800人が働く主力のむつ事業所では、250〜270人の希望退職者を募集した。10日の募集期限までに目標人員に達しなかった場合は解雇も検討している。
 同社によると、人口減少や服装の変化で売り上げが減少。アツギグループ全体では2年連続で赤字決算となった。新型コロナに伴う外出自粛やテレワーク拡大で、カジュアルな服装が浸透したことも影響した。
 同社は国内有数の製造工場である、むつ事業所のほか盛岡市と青森県野辺地町にも工場がある。
 坪根祥嗣むつ事業所長は「非常に不本意な限り。事業を継続して、今後も世間に求められるものを作っていきたい」と話した。

河北新報 2020年07月08日水曜日
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