アメリカのスターバックスでフラペチーノに“とんでもないモノが混ざっていた”と客からクレームが…。しかも、クレームを入れた人物が「警察官」だったことでさらなる大問題へと発展。
警察官が「異物混入」を指摘するも…
 先日、米カリフォルニア州ロサンゼルス郊外のダイアモンド・バーにある大手量販店ターゲット(Target)の施設内に店舗を構えるコーヒーチェーン店のスターバックスで、人気商品のフラペチーノを購入した客から、フラペチーノに「生理用品のタンポンが混入していた」というクレームが。しかも、あろうことかこのフラペチーノを購入したのは、ロサンゼルス市警に勤める警察官だったことから、思わぬ騒動へと発展した。
日本でも大々的に報じられたのでご存じの方も多いと思うが、今年5月、黒人男性のジョージ・フロイドが、白人の警察官に首を膝で圧迫され死亡した事件がきっかけで、黒人に対する人種差別の撲滅を訴え、警察による行き過ぎた暴力の行使に抗議するデモ「Black Lives Matter/ブラック・ライヴズ・マター(黒人の命にも価値がある)」(以下BLM)が全米各地で活発化している。そのため、 今、アメリカでは善良な警察官も含めて、すべての警察官が微妙な立場に立たされている。

 クレームを入れた警察官は当時非番で私服姿だったが、支払いの際に警察信用組合のデビットカードを使用したことから、“タンポン混入”は「警察官に対する嫌がらせ」であると解釈。ロサンゼルス郡の保安官事務所はこの件に関するコメントは「差し控える」としているが、裏で捜査を進めているとされる。

 ただし、問題のスターバックスの店舗があるターゲットの広報担当者は、声明文で「我々はこの申し立てを真剣に受け止めています。しかし、防犯カメラの映像を確認したところ、(スターバックスの店員に)疑わしい行動は一切見受けられませんでした。映像はロサンゼルス郡の保安官事務所にも共有したので、彼らがどのような調査結果を出すのか楽しみにしております」と、警察官が主張する“店員による嫌がらせ”に懐疑的な見方を示した。ちなみに、事件の真相はまだ明らかになっていないが、世間ではこの警察官の“自作自演”を指摘する声が圧倒的に多い。

 じつは、アメリカでは数週間前にも似たような騒動があったばかり。今年6月、ニューヨークのマンハッタンにある人気ハンバーガーチェーン「シェイク・シャック(Shake Shack)」で注文したミルクシェイクを飲んだ警察官3名が、体調不良を訴えて病院で手当てを受けるという事件が発生。

 3人ともBLMの抗議デモの警備にあたっていたことから、意図的に異物が混入された可能性が高いとして警察による捜査が進められたが、捜査の結果、ミルクシェイク製造機を清掃した際に使用した洗剤がしっかりと落としきれてなかったことによる不慮の事故で、“犯罪性はない”と判断された。(フロントロウ編集部)

2020-07-11
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