0001影のたけし軍団 ★
2020/07/13(月) 08:22:22.29ID:wYJUc56S9世界中でベストセラーとなっています。日本では、今年2月からの販売数だけで、ここ70年の販売数を超えてしまったといいます。
国内の新規感染者数が再び増加している今だからこそ、私たちが『ペスト』から学ぶべきことは何なのか。
『マンガ&あらすじでつかむ! 60分でわかる カミュの「ペスト」』の著者である、哲学者の大竹稽氏が解説します。
私たちの日常に侵入してきた新型コロナウイルス。この強力なウイルスによって、私たちの生活は一変しました。
今や、ウィズコロナの生活が課されています。
そんなコロナ禍の最中に、『ペスト』が世界中で希求された理由。それは、われわれのあり方の1つを指し示していることにあるでしょう。
『ペスト』は、次のような一文で締めくくられます。
「ペスト菌は決して消滅することはない。何十年も待ち続け、再び人間に不幸と教訓をもたらすためにネズミたちを呼び起こし、幸福な街を襲うだろう」
「ウィズペスト」の世界を示唆していたのです。しかし、今やペストによる死亡率は、医学の進歩によって大きく減少。
人類は「ウィズペスト」を忘れていきました。
新型コロナの感染拡大によって、初めてペストについて知った人も多いでしょう。
ペストの不幸は、人類とはもはや無縁のものになってしまったようです。
では、「ウィズコロナ」はどうでしょう? またもや人類は忘れてしまうのでしょうか。
カミュは、『ペスト』の主人公リウーを借りて、こんなメッセージを残しています。
「医師リウーはこの物語を書く決心をした。語らぬ人の仲間にならないために」
「語らぬ人」とは、ペストの災厄を忘れてしまう人たちのことです。どれほど大きな出来事であっても、人間の記憶は薄れていくもの。
これをカミュは「人間の罪であり人間の強みでもある」と表現しています。
人間には、このような両面があるのです。人間とはまったき強者でもなく、まったき罪人でもない。
記憶もつねに不完全。だからこそ、忘却にあらがうという自由な選択が生まれます。
https://toyokeizai.net/articles/-/362259